★ ROUND3:精鋭、覚醒。 ★


「え?!じゃあ何?俺は誘わないで皆でデートしてたワケ?!」

珍しく朝練に出てきたジローは、地球の裏までつつぬけそうなデカイ声で叫んだ。

「アホ!1メートルくらいしか離れてない相手にその音量で喋るかフツー!」

「だってひでーよ!何故に俺だけ?!…つか跡部ってカレシいたんだ?」

「いたんよ…しかも下の名前で呼びあってん…」

はあぁ、と大きなため息をついて忍足はうな垂れた。

「ふーん。じゃあ忍足はソイツから跡部を奪うんだ?」

ジローには"諦める"という選択しが無いらしい。

「これまでも結構押してきたんやけどなぁ〜…」

「じゃあ俺が奪っちゃうよ?」

その言葉に驚いて、忍足がうな垂れていた頭をあげると、いたずらっぽく笑うジローの顔があった。

「ま、せいぜい頑張れよ〜。」

ジローはそう言い残すと部室を出ていった。

「は…ぁ?」

忍足はジローの言葉を理解しきれず、ポカンとしていた。

「あっちゃー…ジロー先輩も狙っていたんですね〜、跡部さんのこと。」

背後からの声に驚く忍足。

「長太郎!いつからここに?!」

「あっ、おはようございます!」

忍足の発した問いには答えずに、長太郎は続けた。

「ボケっとしてていいんですか?ジロー先輩、今頃跡部さんに愛の告白をしてるかもしれませんよ?」

忍足はその様子を想像して、困惑したような顔で言った。

「もう大混戦や…って落ち込んでるヒマはあらへん!まずはジローを潰さな!」

「『潰す』ってまた恐ろしいことを言いますね…ってもういないし!(早!)って、あ!!!」

忍足が瞬間移動したんじゃないかという疑問は、窓の外に見えたある人物によって吹きとんでしまった。

長太郎は猛ダッシュで窓に近づくと、ものスゴイ勢いで窓を開け、叫んだ。

「し・し・ど・さーん!!」

そう、窓の外には長太郎の愛する宍戸亮。

「おう長太郎!朝から元気いいな!」

「はい!」

テニス部員には見慣れた朝の光景だ。


一方、いつもとは違った光景が跡部の目の前で繰り広げられていた。

「ジロー…練習に戻り…?」

「忍足こそ戻りなよー。俺は景ちゃんとお話があるのー。」

「ほう?そら奇遇やなー。俺も跡部と話あんねん。」

「ふーん。」

「俺が先や。」

「俺のほうが先に来たもん。」

「…こンの…もう力ずく…!!」

「ギャー離せー!」

「なんやこの天然パーマ!」

「丸眼鏡!!」

「パンツ!!」

「眼鏡を外した夜!」

「……!!!」

「……!!!」

そして、終わりそうもない言い合いに、キレる跡部。

「テメェら俺様の目の前から失せろー!!!」


それを横目に見つつストレッチをするは向日岳人と滝萩之介。

「嘘はカバーできたみたいだけど忍足撃退用にはならなかったみたいだな。」

「しかもジローも加わってるし。」


賑やか過ぎる朝練風景。



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ああ、読みにくい…!スイマセン…!!
えーと、ROUND3からリレーとなります。
奇数ROUNDはふうた担当です。
日本語に自信がないのに書きます。
最初は描く予定だったんですが;
本当にスイマセン;(平謝り)
ついでに謝っておくと、このお話をドロ沼化させていくのは私です。
たしかこのROUNDは忍跡となんべばっかじゃ嫌vと思ってジローも参戦させたんですが…
スイマセ…(苦)

2004.12.9   ふうた